膝の慢性の病気は、関節が長い年月をかけてすりへったり、初期の膝の障害を放っておいたために起きる膝の病気があります。
代表的な慢性の膝の病気には、
○変形性膝関節症
○関節リウマチ(2004年4月より慢性関節リウマチから関節リウマチに病名変更)
○半月板損傷(慢性と急性があります)
があります。
他にも、
前膝蓋粘液包炎(メイド膝)
膝窩嚢腫(べーカー膿腫)
漆蓋骨軟化症
半月板ガングリオン
円板状半月板断裂
血友病性関節症
タナ障害
などがあります。
膝の慢性の病気は、関節が長い年月をかけてすりへったり、初期の膝の障害を放っておいたために起きる膝の病気があります。
代表的な慢性の膝の病気には、
○変形性膝関節症
○関節リウマチ(2004年4月より慢性関節リウマチから関節リウマチに病名変更)
○半月板損傷(慢性と急性があります)
があります。
他にも、
前膝蓋粘液包炎(メイド膝)
膝窩嚢腫(べーカー膿腫)
漆蓋骨軟化症
半月板ガングリオン
円板状半月板断裂
血友病性関節症
タナ障害
などがあります。
変形性膝関節症とは、膝関節内の軟骨の変性や骨の変形により起きます。一次性の変形性膝関節症の軟骨変異のはっきりとした原因は不明です。加齢、膝の使いすぎ、肥満、O脚、X脚などが原因とされています。
中高年齢者に多い変形性膝関節症ですが、条件によっては若年者もこの疾患を患うことがあります。
大腿四頭筋(太ももの筋肉)を鍛えることは変形性膝関節症の予防として有効です。
治療には、運動療法、薬物療法、物理理学療法、手術療法などがあります。
関節リュウマチは、圧倒的に女性(特に40歳前後)に多い病気ですが、どの年齢でも発症します。また、男1:女4で、男性より女性に多い病気です。決定的な原因が解明されておらず、根治治療は見つかっていません。
関節リュウマチは全身性の炎症性の疾患で、関節だけでなく、食欲不振、倦怠感、息切れ、空咳、眩暈、ドライアイ、など全身的な症状がおきます。
関節リュウマチの初期症状は急激で、徐々に化して関節に肉芽が増殖していきます。リュウマチの症状には、指、手、肘、膝などの関節がうずくような痛みと腫れがあります。関節が左右対称に腫れて痛むのが特徴です。
早期発見による進行を抑える長期治療がポイントです。
※2004年4月より慢性関節リウマチから関節リウマチに病名が変更されました。
半月板損傷は、スポーツによる膝の損傷で多くみられる症状です。
内側半月板損傷はスポーツによる外傷で発症することが多く、外側半月板損傷は生まれつき半月板が大きい(円板状半月板)と発症しやすいとされています。
半月板の小さな傷の場合は、無症状だったり疼痛のみのことが多いのですが、断裂が大きいとクリック(膝の中にクリッという音を感じる)やロッキング(半月板の断片が挟まって膝が伸びない)などの症状があります。関節に水がたまることもあります。
慢性的にストレスが膝にかかることで半月板が断裂することもあります。ジョギングなどでも徐々に起きる場合もありますので注意が必要です。
膝蓋骨の前面に長い間に繰り返し軽い打撃が加えられて、膝の皮膚と膝蓋骨の間にある膝蓋前粘液包に炎症が起きてしまう病気です。
膝に水がたまったり、圧痛があります。
膝をついた拭き掃除などのやりすぎなどは、繰り返し軽い衝撃が膝に加えられます。
膝窩嚢腫(べーカー膿腫)は、年齢50歳代以降の女性によく見られます。
膝の後ろに袋状のもの(滑液包)ができて腫大する病気です。
膝を曲げた時に物がはさまったような違和感があります。
痛みを感じることは少なく、症状がなければ特に治療はされません。痛みがある場合は水(関節液)を抜きますが、手術にになることはあまりありません。
膝蓋軟骨軟化症は、膝蓋骨の関節の軟骨が軟化・膨化・剥離などする変形性関節症です。ジョギングする人や年齢15-20歳代の若い女性に多い傾向があります。
膝蓋骨のズレでおきる軽度の怪我が繰り返されることが原因と考えられています。
うずくような痛みで、膝周辺が痛いなど、はっきりと痛い部位を自覚できず広範囲で痛みを感じます。
走ったり階段の上り下り、また長時間の正座などで痛みがひどくなります。
安静、部位を温めたり、消炎鎮痛剤の内服・外用薬の塗布が有効です。
大腿四頭筋を鍛えたり、ストレッチで膝の柔軟性をたかめるとよいです。
痛みをひどくする兎跳び・フルスクワット・平泳ぎなど深い屈伸は厳禁です。
偽痛風とは、仮性痛風、軟骨石灰化症、ピロリン酸カルシウム結晶沈着症(CPPD結晶沈着症)とも呼ばれます。
偽痛風の好発期は、高齢者(年齢60歳-80歳)です。好発部位は膝関節で、次いで、手・足・股・肘関節などがあります。
偽痛風の症状は、突然現れて自然に軽減しますが、痛風の痛みより軽いそうです。この症状の大半が膝関節に現れ、偽痛風の多くが変形性関節症に移行するとされています。
軟骨の石灰化と、関節液内の尿酸結晶以外の結晶(ピロリン酸カルシウム結晶)の両方が確認されることで、仮性痛風と診断されます。
痛風は「風が吹いても痛い」といわれるほどの激痛をともなう病気で、中年の男性(特に肥満)に圧倒的に多く発症する病気ですが、栄養過多により女性や若年者でも増える傾向にあります。
痛風は、尿酸の代謝異常(生産過剰や排泄低下)で尿酸の血中濃度が上昇して高尿酸血症になることで発症します。
初期は病気であっても症状が現われないため、健康診断で見つかることが多く、進行すると急性から慢性の関節炎発作期に移行します。
急性関節炎発作は、飲酒、高プリン食、過労、ストレスなどで発症し、活動的な中年男性に多く発症する傾向があります。この時期で腎臓に障害が起きはじめますので継続的な治療が必要になります。
症状は、手足の小関節(特に足の親指の付け根)に急性関節炎が起こります。患部の激痛・発赤・発熱・腫れあります。突然発症して3~4日症状が続いた後2~3週間で症状が消えていきます。治療をしないと症状がでない期間が短くなって慢性期に移行します。
慢性期では痛風結節(尿酸の塊)ができ、合併症(高脂血症、高血圧症、糖尿病、虚血性心疾患、痛風腎など)を起こすリスクが高まります。
このことから、早期の生活改善が大切になります。
大腿骨顆部骨壊死とは、大腿骨顆部が壊死する病気です。
大腿骨顆部は、膝のすぐ上の大腿骨が大きくなっているところで、内側顆部と外側顆部があります。
特発性の大腿骨顆部骨壊死の場合は、好発部位は内側顆部で、60歳代の女性に多く、急の痛みで発症します。痛みは強く、運動時や歩行時に痛みを感じます。進行すると膝に水がたまったり、安静時や夜間寝ているときにも痛みを感じるようになり、歩行困難に至ります。
原因不明(特発性)で膝の骨部分に壊死が生じますが、血流障害や骨粗鬆症などが関係していると考えられています。
※ステロイド内服、アルコール中毒、膠原病、慢性腎不全が大腿骨顆部骨壊死の原因になりますが、大半は特発性大腿骨顆部骨壊死です。
ガングリオンとは、関節包や腱鞘の変性で生じると考えられている良性の腫瘤です。手首や手背、足首、膝(膝の裏)などが好発部位で、また10~20歳代の女性に多いといわれています。
ガングリオンは関節や腱鞘に繋がっているため、関節液や滑液が濃縮されて腫瘤の中にゼリー状になっています。ガングリオンは靭帯や腱鞘、神経内、半月板、骨内にできます。
膝半月板ガングリオンで痛みなどがない場合、通常は放置しておいても良いようです。
注射器でゼリー状の液を抜きますが、再発頻度や症状により手術の必要性を検討することになります。
※腱鞘は、腱を包む鞘のことです。腱鞘炎の腱鞘です。
半月板が先天的に丸く厚い円盤型(円板状半月板)のことがあります。三日月形の半月板よりも損傷を受けやすく、日本人のおよそ25%が円盤状半月板で、外側円盤状半月板が多いとされています。
小児の半月板損傷の大半は円盤状半月板損傷で殆どが外側です。膝が伸びにくい、膝が痛い、太ももの筋肉が痩せている、引っ掛かりを感じる、などの症状があります。
高齢者では変形性膝関節症を合併していることが多く、内側半月板損傷の変性断裂が多くみられます。
変形性膝関節症の症状のほかに、ロッキング(全く膝を曲げ伸ばしできない)や膝折れ(歩行中に突然ガクッと膝の力が抜ける)が起きたりします。
半月板損傷は手術が必要になります。
血友病では、関節内に出血を繰り返す特徴があります。足関節、膝関節、肘関節の順に関節内出血が多く、次いで股関節、肩関節になります。同一の関節に出血が繰り返されることで、関節の変形や機能障害が進行し、血友病性関節症になります。
進行すると疼痛・腫脹・運動制限が起きてきます。関節内出血は2~6歳が好発年齢です。
血友病は血液が凝固しずらく出血しやすい遺伝病です。X連鎖性劣性遺伝のため、患者の殆どが男性です。
内側膝蓋滑膜ヒダは、膝蓋骨(膝のお皿)と大腿骨の間にある滑膜ヒダのことで、棚に似ているため「タナ」と呼ばれています。
約半数の人にタナがあり、大半は膝蓋骨の内側にあります。打撲や捻挫など軽い怪我や、膝の酷使など慢性的にタナが刺激を受けると、タナが厚く硬くなることがあります。
膝のお皿の内側だけに痛みを感じます。関節の内側の膜(タナ)が大きすぎると、スポーツなどで痛みを感じます。
内側膝蓋滑膜ヒダ(タナ障害)の治療は手術をしない治療が主になりますが、保存的療法で改善しない場合はタナ切除術を検討することになります。
化膿性関節炎は、細菌(主に黄色ブドウ球菌)が関節内に進入して化膿し炎症を起こす急性・慢性の疾患です。黄色ブドウ球菌はどこにでもいる細菌ですが、関節に進入して化膿を起こすと関節破壊が進みます。外傷で起きることが多く、特に軟骨は菌に弱いため早期治療が大切です。
化膿性膝関節炎の症状は、膝の発赤・熱感・腫れ・激痛、全身では悪寒・発熱があります。
結核性関節炎(関節結核)は、結核菌が血流にのって関節に運ばれて発症します。結核性関節炎の好発部位は股関節、膝関節、足関節、肩関節、肘関節の順になります。
膝関節に発症する時には、軽い痛みがあって、夜間になると痛みが強くなり、膝のこわばりがあります。
痛みが殆どない場合もあり、膝関節の上下の筋肉が痩せたりすることで気づくこともあります。
進行すると膝関節が変形します。
結核の減少とともに結核性関節炎も減少していますが、糖尿病の合併や高齢者では治りにくいので注意を要する病気です。